年下のカノジョ~あの子は高校生~
56】大人の恋人≠体の付き合い
≪SIDE:由美奈ちゃん≫ 


 紅茶だけのつもりが、結局夕飯までご馳走になってしまった。


「はぁ、おいしかったぁ」
 すっかりお腹一杯になった私は、ソファーでくつろいでいる。



「喜んでもらえて、よかったよ」
 正和さんは私の前に紅茶のカップを置く。

 あのペアのマグカップだ。



「俺、こんなことくらいしか取り得ないから」
 照れくさそうに笑って、正和さんは私の隣りに腰を下ろす。



「こんなことって・・・・・・。
 十分すぎるほど立派な才能ですよ!
 料理が苦手な私からすれば、ひたすら尊敬です!!」
 正和さんのほうに身を乗り出して、力説する。
 



 だって、正和さんの料理はお客さんを幸せな気持ちにしてくれるもん。


 ただ『美味しい』んじゃなくって、心が満たされる。
 



 そんなの、才能がなければできっこない。




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