年下のカノジョ~あの子は高校生~
―――私は『彼女』なんだから、彼の思いに応えなきゃ。


 知らず知らずのうちに詰めていた息を、ゆっくりと吐く。




「無理しないで」
 ぽんぽんと、頭に軽く手を置く正和さん。


「無理なんかじゃないですっ!!」
 ガバッと顔を上げて、私は大きく叫んでしまった。


「ったく。
 それが無理してるって言ってんの」
 正和さんが私の鼻をキュッとつまむ。


「い、いひゃいですぅ」


「当たり前だろ。
 痛いようにやってんだから」
 左右にちょっと振ってから、正和さんが手を放した。





「うう・・・・・・」
 私はつままれて赤くなった鼻を擦った。


 少し涙が浮かんだ目で、隣りの彼を見上げる。




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