年下のカノジョ~あの子は高校生~
「三山さん」

 目元を優しく細め、さっきよりも更に頬をほんのりと赤らめて、

「・・・・・・好きです」
 と、告げてきた。

―――えっ・・・・・・?
   ええっ!!
   何、この展開!!!
 

 俺は興奮しすぎて眩暈がした。 


 だって。

 だって。


 だって、俺。

 ずーーーーーっっと由美奈ちゃんのことが好きだったのだぁぁぁぁぁ。
 


 片思いの苦しさを胸に、悶々と過ごしてきた日々。
 
 その間、どんなに切ない夜を過ごしたことか。

 あまりに切なくて、枕を濡らしたことは数知れず。
 

“女々しい”だなんて言ってくれるなよ。

 片想いの切なさは古今東西、老若男女、関係ないのだ。




 由美奈ちゃんが俺のことを好き。

 こんなに嬉しいことはない。
 

 俺はギュッと目の前の少女を抱きしめる。

「あっ・・・・・・」
 由美奈ちゃんがわずかに喘ぐ。


 少し驚いた顔をして、俺の目を見つめている。

 深呼吸を一つして、俺は覚悟を決めた。


「俺も・・・・・・、俺も好きだよ」
 長い間心の奥に秘めていた彼女への想いを告白したのだ。




「本当ですか?」
 信じられない、という表情で尋ね返してくる。

 そんな彼女に向かって、俺は精一杯の笑顔になる。

「本当だよ。
 断言する。
 神に誓ってもいい」
 
 普段はその存在すらも気に留めていないくせに、こんな時ばかり神様を引っ張り出す罰当たりな無神論者の俺。

―――神様、ごめん。
   今度、美味しい食い物でもお供えするからさ、今は見逃してくれ。


「ふふっ、嬉しい」
 小さく笑って、由美奈ちゃんが俺の体に身を預ける。



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