年下のカノジョ~あの子は高校生~
57】睨む女
≪SIDE:田辺さん≫


「はぁ、疲れた。
 まったく、もう。
 婦長にも困ったものね」

 薄暗い道をぼやきながら歩く田辺。




「こんなに仕事に振り回されていたら、せっかく三山さんの家の近くに越して意味が無いわ」

 半日、文字や数字と向かい合っていたため、凝り固まった肩を揉みほぐしながら歩いている。


 そこに、三山のマンションから1台の車が出てきた。



「あれは」
 田辺は嬉しそうに駆け寄る。


 しかし。

 ぴたりと足を止めた。





 そして、助手席の人物に釘付けとなる。





 はっきりとは見えない車内だったが、間違いない。

「やっぱり、バイトのあの子とつきあっていたのね・・・・・・」

 


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