年下のカノジョ~あの子は高校生~
 洗面台に手をつき、鏡の中の自分を見る。


―――あの人と11も違うって言ってた・・・・・・。


“あの人”って絶対、正和さんの事だ。
 





 これで、私に対する彼女の行動の理由が腑に落ちる。
 

 田辺さんは正和さんのことが好きなんだ。

 
 どうやって知ったか分からないけど。

 私と正和さんが付き合っているのを知って、それで・・・・・・。



 それで、私のことを睨んだりしたんだ。
 




 ゴクリ、と息を飲む。

―――あの人に対抗できるの?




 悔しいけど。

 私の目から見ても、正和さんと田辺さんのほうが似合ってる。 


 大人の田辺さんに、子供の私は勝てるんだろうか・・・・・・。
 




 不安が心をかき乱す。
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