年下のカノジョ~あの子は高校生~
62】排除(3)
 ≪SIDE:由美奈ちゃん≫

 土曜のディナーのはお客様の出足が早く、私達ホールスタッフはせわしなく動き回る。

 そこへ、ドアベルが鳴った。 


 反射的に目を向けると、入ってきたのは田辺さん。


 彼女はきょろきょろと店内を見回している。




―――きっと、私を探しているんだ。

 カウンターの中でナフキンをたたんでいた私の体が硬くなる。



 田辺さんと目を合わさないように、静かに後ろを向いた。
 


 そんな私の肩を誰かがポン、と叩く。



「ひゃぁっ」


 びっくりして顔を上げると、店長が立っていた。


< 533 / 718 >

この作品をシェア

pagetop