年下のカノジョ~あの子は高校生~
 そんな態度の私がしゃくに触ったのか。

 田辺さんは瞳に意地悪な光を浮かべて、なおも話を続ける。


「そうそう。
 おととい、職場の後輩達と食事に来たんだけど。
 三山さんと私を見て、みんなが“お似合いだ”って言ってくれたのよ」


 フフン、と得意げな田辺さん。

 
「やっぱり誰から見ても、あなたなんかより私との方が彼に合っているんだわ」



 その言い方は、私を馬鹿にしているみたい。

 

 

 私は切れるんじゃないかってくらい、唇をかみ締める。

―――どうして、ここまで言われなくちゃならないの?!


 悔しくて、クロスを握る手に力が入る。






「いい加減気付きなさいよ。
 三山さんとあなたは不自然なの」
 勝ち誇った笑みを浮かべる田辺さん。



 私は、“いけない”と思いながらも睨みつけた。

「それでも、私が彼女なんです!
 失礼します!」
 
 声が震えている。


 やっとの思いでこれだけ言うと、私は事務所に駆け込んだ。
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