年下のカノジョ~あの子は高校生~
「ねぇ」

 優雅な足取りで1歩ずつ田辺さんが近づいてくる。


 そして、私の正面に立った。



 すらりと背の高い彼女は私を見下ろしている

 ううん、“見下している”。




「付き合っているんだから、彼と寝たことはあるわよね?
 でも、ベッドの中ではどうせ彼にまかせっきりなんでしょ?
 ・・・・・・それとも。
 彼を喜ばせるために、何かテクニックを身につけてる?」
 

 眼差しも口調も、かなり挑戦的で挑発的。




「そんなプライベートなことまで、田辺さんにお話しする義理はありません!!」


「ほら、またムキになってる。
 あ~あ、こんな子供のお守りをしている三山さんが、本当に気の毒だわぁ」
 

 言い返す言葉が見つからない。

 彼に抱かれている時の私は、快感の波に溺れて、何も出来ないでいるのだから。
 



 悔しくて、目の前が涙でかすむ。




 だけど。

 必死でこらえる。
 
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