年下のカノジョ~あの子は高校生~
65】「どうして」 ・ 「どうすれば」
誰にも顔を見せたくなかった俺は、あの野菜置き場にいた。
「なんだって言うんだ、由美奈ちゃんは?!」
どうすることも出来ない怒りを、足元に詰まれた木箱にぶつける。
「どうして由美奈ちゃんは、いつまでたっても変わらないんだ?」
ドガッ!
鈍い音を立てて、空の木箱が転がる。
俺の言葉を、そして想いを信じてもらえなかったことが、ものすごく悔しかった。
これまで2人で過ごしてきた日々や、由美奈ちゃんに与えた愛情がすべて否定されたように思えた。
「俺の気持ちは、何1つ彼女に届いていなかったのかっ!?」
冷たく硬い壁にコブシを打ちつける。
肩までしびれるような痛みが走るけれど、かまわず何度も壁を叩く。