年下のカノジョ~あの子は高校生~
「もう一回、電話してみるか」
 携帯のボタンに指を添える。

 が、そこで手を止めた。


「電話じゃダメだ。
 会いに行こう」
 



 会って、直接話をしよう。

 土下座でも、なんでもして、彼女の許しを乞おう。


 恥ずかしいとか、みっともないとか言ってられない。


 そんなもの、彼女を失う怖さに比べたら、どうってことない。




 幸い、今日の俺は遅番だ。

 今から由美奈ちゃんの家に行っても、出勤時間には十分間に合う。




 重い体を無理矢理起こして、シャワーを浴びるために風呂場に向かった。




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