年下のカノジョ~あの子は高校生~
 金曜の夜。
 

 ディナータイムを終えて、発注のファックスを流していたところに外線電話が鳴る。



 それを店長が取った。

「シェ・カミノです。
 あら、田辺様。
 携帯のお忘れ物ですか?」
 
 受話器を持ったまま、店長が“お客様お忘れ物”と書かれた引き出しを開ける。


「はい、ございます。
 ・・・・・・え?
 おりますが」

 店長が俺を見た。


「少々お待ちください」


 通話口を押さえて、店長がこちらに受話器を差し出す。

「電話を代わってくれって。
“今、手が放せない”っていう事も出来るけど。
 どうする?」

 こっそりと告げられた。



「いえ、出ます」

 受話器を受け取った俺は、一呼吸置いてから電話に出た。

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