年下のカノジョ~あの子は高校生~
「俺は、彼女に何かをしてもらおうなんて思ってない。
 俺のそばにいて、笑顔を見せてくれれば、それで満足なんだ」


 田辺さんの目が、驚きに大きく開かれる。

「な、何、馬鹿な事を・・・・・・。
 そんなことで、満たされるはず無いじゃない!?」
  


「“いい年した大人が子供じみたことを”と、思われるかもしれない。
 でも、これが本心なんだ。
 由美奈ちゃんの幸せそうな顔を見ると、俺も幸せになる。
 それで十分だから」
 


 彼女の幸せが俺の幸せ。

 それが、『俺たち2人の幸せ』。









 俺の肩を押さえつけている田辺さんの力が緩んだ。

 そっと押し戻し、俺は体を起こす。
 




 田辺さんは『信じられない』と言った顔で、呆然と俺を見ている。



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