年下のカノジョ~あの子は高校生~
「正和さん・・・・・・」
 じわりと涙が浮かんで、頬を伝い落ちる。
 



 その時だった。


 私の肩にふわりと何か温かいものが乗っかったような気がした。

 まるで、そっと置かれた手の平のような感じ。



「えっ?」

 驚いて振り返るけど、そこには誰もいなくって。


―――今の、何?

 ドクン、ドクン、と脈が大きく速くなる。


 私しかいない仏間。



 だけど。

 確かに私の肩に何かが触れた。




「どういうこと?」
 私は触れられた辺りを押さえてつぶやく。



 びっくりはしたけれど、不思議と怖いとは感じなかった。


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