年下のカノジョ~あの子は高校生~
―――この感じ、知ってる。

 何だろう。


 確かに覚えのある温度

 なんだか懐かしいような・・・・・・。




 私ははっとする。

「もしかして・・・・・・、おじいちゃん?」


 まさか、とは思ったけど。

 あの手の温もりは、絶対におじいちゃんだ。
 




 じっと目の前の写真を見つめると、今度は声が聞こえたような気がした。


『早合点するんじゃないぞ』
 

 それは、おじいちゃんが私によく言っていたセリフ。





『お前はおっとりしているようで、意外と慌てん坊なところがあるからのう。
 勝手に悪いように考えて、そこで諦めてしまうのはお前の悪いクセじゃ』

 
 相談を持ちかけるたびに、言われたっけ。

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