年下のカノジョ~あの子は高校生~
「ええと、他になんて言われたかな 」

 おじいちゃんとの思い出をめくる。



『目標がしっかりあれば、そこを目指して頑張れるものじゃよ。
 具体的な目標を立てるのが重要じゃな』


 これまで私がしてきたことはきっと、中身が空っぽで、表面だけの努力だったんだ。

 だから、簡単に田辺さんに言い負かされてしまったんだ。



「目標かぁ」


 目標は自分に自信を持つこと。

 周りの人に何を言われても揺るがない自信さえあれば、私は私を見失わないで済むはず。



「じゃぁ、自信を持つためには具体的に何をすればいいの?」

 腕を組んで考え込む。




―――正和さんの役に立つ事が出来たら、私は自分の存在に価値を見出せるかも。



 彼の支えになることが出来れば、そばにいる事もできる。






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