年下のカノジョ~あの子は高校生~
「え~。
 でも、料理は苦手だし」
 

 正和さんの補助なんてとても無理。

 補助どころか、足を引っ張りかねないもん。



「じゃぁ、どうすればいい?
 栄養士?
 それともフードコーディネーター?」
 


 ジーっと考え込んでいたら、足がしびれてきてしまった。

 急いで正座を崩す。



「いたたたたっ。
 つま先までジンジンしてる」
 そっと足を擦る。
 

 足首に手をやった時、ふと思い出した。


「そういえば。
 私が店でネンザをした時、病院まで正和さんにお姫様だっこされたんだ」
 

 まだ片想い中だった頃だ。

 嬉しかったけど、恥ずかしい気持ちのほうが大きくて、照れまくった。


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