年下のカノジョ~あの子は高校生~
 俺の気持ちは由美奈ちゃん会いたさに逸る一方で、エンジンをかける間ですらももどかしく感じる。

 いつもは何てことない信号待ちもじれったい。


―――俺が店に行くまで、彼女が帰りませんように。


 何度もつぶやきながら、車を吹っ飛ばす。





 土曜日の割には道がすいていて、思ったよりも早く店に到着した。


 運転席を飛び出し、通用口から駆け入り、話し声のするほうへ。


 休憩時間の今、ホールで話をしているらしい。






 バァンッ!!

 スイングドアを大きく開けた。




 その音にみんなが一斉に振り返る。




―――いたっ!!




 店長に山岸さん、それとスタッフ達に囲まれた中心に、由美奈ちゃんの姿があった。
 


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