年下のカノジョ~あの子は高校生~
 そんな俺を見て、柏木さんがくすっと笑った。

「変な三山さん。
 あ、私そろそろ行きますね」


「う、うん。
 仕事頑張って」

「はい、失礼します」
 小さく頭を下げて、彼女は事務所を出て行った。





「ふぅ」

 俺以外、誰もいない事務所。

 ため息を付いた。


「前の彼女と別れて、もう4年かぁ」




 風俗には興味がそそられないので、女性との関係を持たなくなって4年。

 その間に必死に仕事を覚え、チーフコックに昇格したり。

 店の拡張で忙しい日々を過ごしてきたから、あまり気にならなかったけれど。



 健康的な成人男性として、けっこう『たまってる』ってやつだ。


 今では仕事のペースにも慣れて余裕が出来たためか、人肌が恋しいような気もする。




「だからって、あんな年下の女の子をね・・・・・・」



 俺は椅子に座ったまま、苦笑した。





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