年下のカノジョ~あの子は高校生~
「話してごらん。
 どんな小さな事でもいいよ。
 思ってること、何でも言って」
 


 由美奈ちゃんはじっと俺の瞳を覗き込んだ後、おずおずと口を開いた。

「あの・・・・・・。
 どうして、私のそばにいてくれるの?
 どうして、こんなに大切にしてくれるの?
 私、心配ばかりかけているのに」



 人は時として言葉で確認したがる。

 不安を抱えている時はなおさら。
 


 愛されているという事実を体で分かっていても、それでも、言葉にして伝えて欲しいのだ。
 
 試しているとか、疑っているとかではない。






 俺は由美奈ちゃんの頬にそっと触れ、瞳を見つめて言った。

「それは、好きだからだよ。
 それ以外の理由なんてない」


―――『好きだから』。


 この単純かつ明確な想いこそが大切。
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