年下のカノジョ~あの子は高校生~
「これまで俺が話してきたこと、理解できた?」

 頭をなでてやると、由美奈ちゃんはちょっと首をかしげて、これまでの話を思い出す。


「ええと・・・・・・。
 もう、絶対に背伸びをしないで、私は私らしくします。
 それと、悩んだら正和さんに相談します。
 あとは、そばにいるための努力は苦労じゃないって事と・・・・・・」

 頬をほんのり赤らめて、口ごもった。




「まだ言ってないことがあるんじゃない?」

 彼女の口から直接言わせたくて、俺は続きを促す。


「あの・・・・・・」

 忘れているわけではなく、言い出しづらいだけのようで。


 
 視線をふせて、モジモジと膝の上のスカートをいじっている。




「始めのほうに話したことだよ」

 ニヤニヤして、催促する。


「覚えてるよね?」




「あ・・・・・・、はい」



 ここで『よく覚えてない』って答えておけば言わされないで済むのに。



 由美奈ちゃんは本当に素直だ。
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