年下のカノジョ~あの子は高校生~
「ははっ。
 だって、なんとも思っていない人の事で、そんなに悩まないでしょ?」
 

 俺は笑うのをやめた。


 でも。

 目元だけは微笑ませて、由美奈ちゃんと視線を合わせる。






「俺の事が好きだから、あれこれ悩んだりしたんだよ。
 少しでも近づこうとしたり、少しでも嫌われないで済むように、迷って、悩んで・・・・・・。
 これで納得出来た?」
 



 自分の真剣な話の最中にニヤける俺にすねて、ぷいっと横を向いている由美奈ちゃん。


 髪の間から見える耳がこれまで以上に赤くなっている。
 


 そして。

 横を向いたまま、ゆっくりうなずいた。
 
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