年下のカノジョ~あの子は高校生~
―――いや!
   いや!!



 ボロボロと大粒の涙をこぼす。


―――絶対に別れないもん!!





 そんな私を見て、正和さんは困り果てている。
 

 私の肩に手を置いて、そっと自分から引き剥がした。
 



 そして。

 泣いて真っ赤になっている私の目を覗き込む。



「由美奈ちゃん。
 ねえ、聞いてくれないかな」



「いやっ!
 聞かない!」
 彼の背中に手を回し、ぎゅっと抱きついた。




 きつく、きつく抱きついて。

 正和さんが私から離れていかないように、ぎゅっと。



「いやぁ・・・・・・」

 私はそればかりを繰り返す。

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