年下のカノジョ~あの子は高校生~
機敏な動作、全体をくまなくチェックする観察力、さりげない気配り。
「仕事が出来る女性って言うのは、ああいう人のことを指すんだろうなぁ」
とても頭の上がらない大先輩。
「あの人に輪をかけてすさまじいのが叔母さんだな。
あの人は本当に“仕事の鬼”だからな」
「誰が鬼なんですか?」
クスクスと笑い声がした。
「えっ?!」
声のした方にパッと顔を向けると、カウンターの中に由美奈ちゃんが立っていた。
独り言を聞かれた驚きと、彼女に会えた喜びで俺の顔は青くなったり、赤くなったりと大忙しだ。
「い、いや・・・・・・。
その、なんでもないよ」
気が動転している俺は、椅子に座るだけでもガタガタと音を立ててしまった。
こんなに騒がしくしていて、何でもないはずはない。
「変な三山さん」
彼女はそう言ったきり深くは追求せず、静かに水の入ったグラスを置いた。
―――ふう、やれやれ。
こっそりとため息を付いた。
―――それにしても・・・・・・。
手渡されたメニューに目を落としながら、ニコニコと俺のオーダーを待っている由美奈ちゃんをちらり
と盗み見る。
あんなに彼女への想いを否定していた自分が馬鹿みたいに思えてきた。
―――なんであんなに意地を張っていたんだろう。
今ではこんなにも素直に由美奈ちゃんの事が好きだと思えるのに。
静かにメニューを閉じて顔を上げると、オーダー表を持った彼女がすぐ目の前に立っていた。
「仕事が出来る女性って言うのは、ああいう人のことを指すんだろうなぁ」
とても頭の上がらない大先輩。
「あの人に輪をかけてすさまじいのが叔母さんだな。
あの人は本当に“仕事の鬼”だからな」
「誰が鬼なんですか?」
クスクスと笑い声がした。
「えっ?!」
声のした方にパッと顔を向けると、カウンターの中に由美奈ちゃんが立っていた。
独り言を聞かれた驚きと、彼女に会えた喜びで俺の顔は青くなったり、赤くなったりと大忙しだ。
「い、いや・・・・・・。
その、なんでもないよ」
気が動転している俺は、椅子に座るだけでもガタガタと音を立ててしまった。
こんなに騒がしくしていて、何でもないはずはない。
「変な三山さん」
彼女はそう言ったきり深くは追求せず、静かに水の入ったグラスを置いた。
―――ふう、やれやれ。
こっそりとため息を付いた。
―――それにしても・・・・・・。
手渡されたメニューに目を落としながら、ニコニコと俺のオーダーを待っている由美奈ちゃんをちらり
と盗み見る。
あんなに彼女への想いを否定していた自分が馬鹿みたいに思えてきた。
―――なんであんなに意地を張っていたんだろう。
今ではこんなにも素直に由美奈ちゃんの事が好きだと思えるのに。
静かにメニューを閉じて顔を上げると、オーダー表を持った彼女がすぐ目の前に立っていた。