年下のカノジョ~あの子は高校生~
どうにかその場の空気を戻そうと、俺は質問に答えることにする。
「あ、あのさ。
パスタってだいたい何人前茹でてる?」
「家族の分だから4人前ですね」
「お湯の量は?」
「いつも適当なので、1リットルくらいでしょうか?」
―――なるほどねぇ。
彼女のミスが分かった。
「ああ、それじゃぁ上手に茹らないはずだよ」
「え、そうなんですか?」
「パスタってのはたっぷりのお湯でゆでないと仕上がりの食感がすごく悪くなるんだ。
柏木さんが茹でたパスタって変にモチモチしている割にはコシが無いでしょ?」
「そうなんです!
どうして分かるんですか!?」
瞳をキラキラさせている彼女には、俺のことを不審がる光はもう無かった。
―――こんなことで感心されてもなぁ。
俺は苦笑した。
パスタを茹でたことのある人間ならばおそらくは知っているだろう。
パッケージの裏にはたいていお湯の量の目安が表示されているはず。
「彼女らしい・・・・・・と言えばそうなるかな」
「なにがそうなるんですか?
他にもコツがあるんですか?」
興味心身で俺を覗き込んでくる由美奈ちゃん。
「あ、ううん」
違うよ、と俺は手を振る。
その手をじんわりと汗がにじんだ額に持っていったところに、一組のお客が入ってきた。
「ほら、行った方がいいんじゃない?」
俺が言うと、由美奈ちゃんはにっこり笑って
「仕事に戻りますね。じゃぁ」
お客の方へ急ぎ足で近づいていった。
―――そばに由美奈ちゃんがいないのは寂しいけど、これ以上ボロを出すわけにはいかないから、まぁ、いいか・・・・・・。
やれやれと息をついて、俺は食事に戻った。
「あ、あのさ。
パスタってだいたい何人前茹でてる?」
「家族の分だから4人前ですね」
「お湯の量は?」
「いつも適当なので、1リットルくらいでしょうか?」
―――なるほどねぇ。
彼女のミスが分かった。
「ああ、それじゃぁ上手に茹らないはずだよ」
「え、そうなんですか?」
「パスタってのはたっぷりのお湯でゆでないと仕上がりの食感がすごく悪くなるんだ。
柏木さんが茹でたパスタって変にモチモチしている割にはコシが無いでしょ?」
「そうなんです!
どうして分かるんですか!?」
瞳をキラキラさせている彼女には、俺のことを不審がる光はもう無かった。
―――こんなことで感心されてもなぁ。
俺は苦笑した。
パスタを茹でたことのある人間ならばおそらくは知っているだろう。
パッケージの裏にはたいていお湯の量の目安が表示されているはず。
「彼女らしい・・・・・・と言えばそうなるかな」
「なにがそうなるんですか?
他にもコツがあるんですか?」
興味心身で俺を覗き込んでくる由美奈ちゃん。
「あ、ううん」
違うよ、と俺は手を振る。
その手をじんわりと汗がにじんだ額に持っていったところに、一組のお客が入ってきた。
「ほら、行った方がいいんじゃない?」
俺が言うと、由美奈ちゃんはにっこり笑って
「仕事に戻りますね。じゃぁ」
お客の方へ急ぎ足で近づいていった。
―――そばに由美奈ちゃんがいないのは寂しいけど、これ以上ボロを出すわけにはいかないから、まぁ、いいか・・・・・・。
やれやれと息をついて、俺は食事に戻った。