年下のカノジョ~あの子は高校生~
「だって、赤川さんがさっき来て“三山さんがもうすぐここに来るよ”って教えてくれたから」
「赤川が?」
―――余計なこと、言ってないだろうな?!
「あ、うわさをすれば」
ホールの奥からミートパイを載せた皿を持って、赤川がやってきた。
俺の前に静かに皿を置く。
由美奈ちゃんに見えない角度で、俺はジロリと奴をにらんだ。
「彼女に何か言ったか?」
脅しも込めて、低い声でそっと話しかける。
その凄みに驚いた赤川がドギマギと呟く。
「ぼ、僕、“三山さんが来るよ”としか言ってないです。
ほ、ほ、ほ、本当ですっ!」
男2人がボソボソとやり取りしている絵面は奇妙だが、当の由美奈ちゃんがそばにいるので、大きな声では話せない。
間違いでも、うっかりでも、彼女の耳に入れるわけにはいかないのだ、今は。
「本当だな?」
少し離れたところで俺たちの様子を伺っている由美奈ちゃんが怖がらないように、わずかに見えている口元だけに微笑を浮かべた。
「本当に言ってないです!
・・・・・・三山さん、目が笑ってないから、その顔はかえって怖いですよぉ」
皿を置いた手をビクビクと引いた赤川は、それこそ逃げるように厨房へと戻っていった。
「赤川が?」
―――余計なこと、言ってないだろうな?!
「あ、うわさをすれば」
ホールの奥からミートパイを載せた皿を持って、赤川がやってきた。
俺の前に静かに皿を置く。
由美奈ちゃんに見えない角度で、俺はジロリと奴をにらんだ。
「彼女に何か言ったか?」
脅しも込めて、低い声でそっと話しかける。
その凄みに驚いた赤川がドギマギと呟く。
「ぼ、僕、“三山さんが来るよ”としか言ってないです。
ほ、ほ、ほ、本当ですっ!」
男2人がボソボソとやり取りしている絵面は奇妙だが、当の由美奈ちゃんがそばにいるので、大きな声では話せない。
間違いでも、うっかりでも、彼女の耳に入れるわけにはいかないのだ、今は。
「本当だな?」
少し離れたところで俺たちの様子を伺っている由美奈ちゃんが怖がらないように、わずかに見えている口元だけに微笑を浮かべた。
「本当に言ってないです!
・・・・・・三山さん、目が笑ってないから、その顔はかえって怖いですよぉ」
皿を置いた手をビクビクと引いた赤川は、それこそ逃げるように厨房へと戻っていった。