年下のカノジョ~あの子は高校生~
「あ、あの・・・・・・。
 柏木さん」

「はい?」
 何事だろうと首をかしげている。

「あのさ・・・・・・。
 さっきの連れて行ってあげるって話、あれ・・・・・・」

 すっと息を吸って続きを一気に言う。




「やっぱりなかったことに・・・・・・」

「いつにします?」





 2人の声が見事に重なった。



「えっ?」 

「えっ?」 


 お互い見つめあったまま、しばし硬直。


―――由美奈ちゃん、今、なんて言った?
 

 俺の都合のいい聞き間違いだろうか。

 誘いに応じてくれたみたいだけど。
 



 確かめないと。
 

 そうは思うものの、実際聞き間違いだったらショックだ。
 
 真実を知るのが怖くてなかなか口を開かない俺に、由美奈ちゃんから話しかけてきた。




「誘ってくれて、私はすごく嬉しいんですけど・・・・・・。
 やっぱりご迷惑ですよね?」



「う、ううん。
 そんなことない。
 ぜんぜん、そんなことないから!」

 ブンブンと俺は横に振った。
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