年下のカノジョ~あの子は高校生~
「ふふっ、よかった。
 それならいつにします?」

 にっこり微笑んでのそのセリフは、俺の聞き間違いなんかじゃなかったことを物語っている。

「・・・・・・いいの?」

―――俺なんかの誘いに乗ってもいいの? 


 由美奈ちゃんの口から肯定の言葉をもらったのに、今も半信半疑で、聞き返してしまった。
 
 戸惑いと喜びが、俺の心の中で交錯している。



「それを言うなら三山さんの方こそ」

「お、俺のことならまったく問題ないよ。
 車で行けばそんなに時間もかからないし。
 言葉は悪いけど自分の買出しのついでだし」
 

 せっかく由美奈ちゃんが乗り気なのだ。

 必死で言葉をつなげる。



「そうですか。
 じゃぁ、遠慮なく」



 俺の誘いに応じてくれた。

 嬉しい。
 


 でも。

 まったく意識されていないからこそ、彼女は応じてくれたのかもしれない。
 

 そう考えるとちょっとへこむ。





 い、いや。

 今は彼女と親しくなることが先決だ。

 この程度でへこんでいたら、先が思いやられるぞ。


 頑張れ、俺!




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