年下のカノジョ~あの子は高校生~
「電車通学?」

「はい」

「それなら○○駅で乗り降りしてるんだよね。
 俺、駅まで車で行くよ」

「いいんですか?」

「うん、そのほうが時間のロスも少ないだろうし。
 迎えにいってあげる」



―――“迎えにいく”だなんて、ますますデートっぽいや。



「あ、でもぉ」
 浮かれる俺とは反対に、由美奈ちゃんが突然言いよどんだ。

「なに?」



―――やっぱり俺と出かけるなんてイヤなのか?! 
   あ、駅で待ち合わせなんかしたら、誰かに見られたりして困るとか?!
 

 ドキドキして彼女の言葉を待つ。


「一度家に帰ります。
 制服を着替えたいですし」



―――あぁ、なんだ。
   そういう事か。
 

 ほっと胸をなでおろす。


「うん、分かった」

「それと・・・・・・」
 由美奈ちゃんはまだ何か言いたそうだ。



「それと?」

―――今度は何だ?
   半径2メートル以内には近寄らないでくれとか言い出すのか?

< 96 / 718 >

この作品をシェア

pagetop