恋衣〜あなたとずっと一緒に居たくて〜
近くにある
けっこう大きな公園に二人で散歩をしていた。

特に会話があるわけじゃないけど、
二人一緒の時間と
入江くんの手から伝わるぬくもりが感じられて
私は幸せを体でめいいっぱい感じちゃった。


勉強ということに
はりつめていた気持ちが
プツン!と切れた音がした。


さっきまで幸せを感じていたのに、
急に辛くなってしまった。


「 入江くん。 」


入江くんは歩きながら返事してくれたけど、
その次の言葉が出てこない私を心配してくれたのかな?

顔を覗きこんでいる。


入江くんが
こんなに近くにいるのに

私はポロポロと涙が流れていた。


「 瑠香! 」


泣いている私をだきしめて


「 大丈夫。
オレは瑠香のそばに
いつでもいるよ。
いっぱい泣いていいよ。
ずっと一緒にいるから。 」


なんで泣いてるか聞かない入江くんの優しさに
よけいに涙が流れる。
< 134 / 181 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop