恋衣〜あなたとずっと一緒に居たくて〜
大学が休みになった3月。
本が好きなオレは毎日のように本屋にきていた。

小説のタイトルを見ては心に響いてこない。

オレが読みたい本が今日はないのかな?


女子3人が楽しそうに本屋に入ってきた。
女子っていつもワイワイしているイメージだったけど
探し物が違うのかな?
それぞれ違う方向に歩きだした。
それがなんか新鮮に見えた。


参考書コーナーに向かってきた女子に
ドキッ!とした。
めちゃくちゃ可愛かったから。
大学入試対策?
真剣に見ている女子。
高3になるのかな?

可愛かったからオレは少し離れたところから女子を見ていた。


「 ダメだぁ…
好きになれるのがないや…。 」


そうつぶやいてから
友達がいる方へ歩いて行った。


あっ!
オレと同じ考えかもしれない女子。

本をしかも参考書を
好きになれない!と言ってしまうところがいい。

オレとあの女子に縁があるのなら、
またここで会えそうな気がしているから
追いかけないで女子の背中を見送った。
< 15 / 181 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop