恋衣〜あなたとずっと一緒に居たくて〜
「 仁科さん! 」


その声に
めちゃくちゃ反応してしまった私。


「 入江くん、よかったぁ。 」


再会を喜んでいる私に


「 仁科さん、高校生だったんだね? 」


にこやかに入江くんが話をしているのに…
それなのに…

私は高校生って単語がイコール子供!
って、とってしまった私は


「 ごめんなさい、子供なんです。 」


頭を下げて
あわててその場から逃げようとした。


「 仁科さん! 」


右腕をつかまれて痛いくらいの力で振り向かされた
私の涙目に驚いて
あわてて手を放してくれた。


「 仁科さんを子供なんて思ってないよ。
あの日から
ずっと会いたかったんだから逃げないでくれ。 」


涙目のまま入江くんを見つめている私。
会話にならないと思ったのか


「 瑠香ちゃん…送っていくよ。 」


照れた顔して前を歩いていく入江くんの背中
いくつ年上かわからないけど
大人の男性を感じた。
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