恋衣〜あなたとずっと一緒に居たくて〜
デートだから
それなりにメイクしたけど、
腫れている目は隠しきれない。


私の姿をみつけた入江くんは、
助手席のドアを開けてくれた。


「 おはよう、瑠香ちゃん。 」


こういう時って女子は、
きゅん!としちゃうんだよね。
聞かなきゃいけないことあるのに


やっぱり入江くんが大好き!


って心がきゅん!とした。

助手席に座り
ムリして笑顔を作り


「 おはようございます、入江くん。 」


そのあとの言葉が見つからない。


私の顔を
しばらく見ていた入江くんが


「 とりあえず車だすね。
いいかな? 」


私は小さく頷いた。


二人しか乗っていない車内は、
やっぱり空気が重い。

会話は全くなく
初めて二人できたヨットハーバーへ来ていた。
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