恋衣〜あなたとずっと一緒に居たくて〜

「 園子ちゃんは高卒で、
すぐ結婚したじゃない？
大学とか考えてなかったの？ 」


「 瑠香ちゃん、
もしかして進路で悩んでいるのかな？ 」


私は小さく頷いた。


「 私はね、
瑠生さんに高校卒業の時に…
あっ、瑠生さんがね。
プロポーズしてくれたの。
その時は、
すぐっていうんじゃなくて…
いつかしよう。
って感じにね。
だから大学行くつもりで勉強してたよ。
でも結婚したいって思ったの。
だから卒業して就職して、一年で結婚して…
すぐ珠生を授かった。

だから仕事も辞めた。
私は大学に行かなかったことは後悔してないよ。

だって、
瑠生さん…珠生に出会えたし、
仁科家のみんなと会えたしね。
それにね
まだ瑠生さんにも伝えてないけど…
もう一人ここにいるしね。 」


園子ちゃんは、
自分のお腹にそっと手をあてて微笑んだ。


「 えー、
私が一番に聞いて良かったの？ 」


「 みんなの前で言うから、
それまでは瑠香ちゃんナイショにしててね。 」


私は大きく頷いた。