恋衣〜あなたとずっと一緒に居たくて〜
「 瑠香! 」


やっぱり入江くんだぁ。


「 その大きな袋どうしたの?
家まで送ろうか? 」


中から助手席のドアを開けてくれた。

素直に助手席に座り、
入江くんが不思議そうな顔で大きな袋を見ていた。


「 今日ね、
私の誕生日なんだ。
だから親友たちからのプレゼント貰ったんだ。 」


私は袋からクマさんを入江くんに見せてあげた。


「 ごめん、
オレ、瑠香の誕生日知らなかったから
何も用意してなかった。
どうしよう…
今から買いに行こう。 」


ハンドルを握った入江くんの腕をつかんで


「 いらないよ。
今日、誕生日会えたんだから。
この時間がプレゼントだもん。
だから、
もう貰ったから二つはいりません。 」


入江くんは
私の鼻をツンツンとさわってから


「 じゃぁ、
ちょっと一緒にいようか?
いいよね? 」


私の返事を待たずに車が走り出した。

1分でも時間がおしいように。
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