恋衣〜あなたとずっと一緒に居たくて〜
「 ねぇ、瑠香
ここにはじめて来たときのこと覚えてる? 」


「 もちろん忘れないよ。
大切な思い出だし、
出会った日だもんね。 」


私をジッと見つめながら、私の黒髪を指で遊んでいる。


「 何日かも覚えてるかな? 」


長い髪がおもしろいのか?
指に絡めて遊んでいるまま私に聞いてきた。


「 うん!
ちゃんと覚えてるよ。
4月5日だよね。 」


今度は髪をなで
そのあと私の右頬に触れて
入江くんとの距離が
あと10㎝。

こんなに近くで見られたら恥ずかしい。

恥ずかしすぎて目を閉じてしまった。


… ちゅっ! …


「 これから
お互いの誕生日は、
ここに来ようね。 」


おでこに、ちゅっ!

鼻に、ちゅっ!

右耳に、ちゅっ!


「 あっ、
あの…入江くん?
えっと…
お互いの誕生日?
今日は、私ので…。 」


私が話してるのに、
ずっとちゅっ!してくる。

私食べられちゃうのかな?


「 あっ、
4月5日は入江くんの誕生日なんだね? 」


髪に、ちゅっ!


「 そうだよ。
今日は瑠香の誕生日だから、
キスしちゃった。
オレの誕生日は瑠香からしてね。
楽しみにしてるから…。 」


入江くんは
いたずらっぽく笑っていた。

私は恥ずかしくて
されるままに首から上を
ずっとちゅっ!されてました。
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