桜の咲くころ
米と米びつと鍋
あぁぁぁ疲れた。
やっぱり、オールでの仕事は堪える。
いくら暇だったからと言っても、あの時間外の人数の多さはたまらない。
元気なら昼間に来い、と怒りをぶつけたいのだか、夜から調子が悪いんですなんて言われたら黙るしかない。
5時に外来の受付が終了し、それ以降に訪れる患者は全て時間外として当直が見る決まりになっている。
本当の急病なら仕方ない。
救急車で運ばれてくる患者も仕方ない。
でもね、言わせて。
仕事が終わらなくて、と、ピンピンした足取りで「風邪っぽい」と受診するオヤジ。
酷くないなら、薬局で薬買って寝てなさい、と言いたい。
医療費の無駄ですよ、と。
昨日はそんな患者ばっかりだった・・・。
引継ぎが終わり、病院前に並んだタクシーに乗り込む。
シンはまだ寝てるだろうか・・・。
疲れた目をこすりながら、流れる風景を横目にそう思った。