☆一番星☆
「あのね、蒼太も優華も隼人さんのことが凄く好きだし、急に引き離したり……ってあんまりしたくなくて。ちゃんと二人に話してわかってくれたら、もう絶対に入れない。でも、もし入れる時は、舜がいる時だけにする。それじゃダメ?」


「それで十分」




そう言って柔らかい笑みを見せた舜。


胸がドキンッと高鳴った。


なんか、まだ自分の気持ちにも自信が持てていないからか、今こうやって舜と寄り添っていることが信じられない。


でも……


ふと、我に返った。




「ねぇ舜、……舜はほんとにあたしでいいの?同じ大学に通う子とかだったら、もっと普通の恋愛ができるんだよ?」


「……普通の恋愛って何?」


「えっ」


「俺は絢華さんが好きだし、絢華さんの傍にいたい。俺にとっては、……これが普通の恋愛」


「舜」




さっきの柔らかい笑みとは対照的に、真剣な表情で言うから……


どきどきと、心臓が痛いくらいに走り始めた。
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