☆一番星☆
「絢華ちゃんは蒼太と優華のことを一番に考えてやれよ。俺は簡単に傷付いたりしねぇよ。そんなにやわじゃねぇから」


「でも…」


「それに、絢華ちゃんが俺のことを考えてくれたその気持ちだけで、……それだけで、俺は十分だ」




いつも傍にいてくれて、いつも助けてくれて、そんな隼人さんを傷つけるのが怖くて……


少しでも傷を浅くしてあげたくて……


いつまでも頼ってちゃいけないって……


早く離れることを選んだ。


舜には“あたしの一番は蒼太と優華だ”って言っておきながら、一番に考えてなかった。


やっぱりあたしが悪い。


どうしたら、あの傷付いた小さな心を癒してあげられるんだろう。
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