☆一番星☆
「絢華?」


「舜、あたし……」




どうしよう。


先の言葉が出てこない。




「ごめん、……やっぱ、なし」




えっ……




「今の忘れて」




あたしが、はっきり返事をしなかったから?




「わ、わすれないっ!」




気が付いたら、そう叫んでいた。




「あや、か?」




当たり前だけど、舜は凄く驚いてるし。




「あたし、なんて言ったらいいのかわからなくて、……うまく言えない」


「……うまく言う必要なんてない。思ったことをそのまま口に出してくれればいい」




思ったことを、そのまま?




「舜に、……抱いてほしい」


「……っ!」




舜はあたしを引き寄せ、ぎゅっと抱き締めた。




「やべぇ、もう我慢できねぇ」




そう言って、唇を押しあててきた。
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