☆一番星☆
「しゅんにいちゃんもママといたらしあわせ?」


「ん、幸せだよ。蒼太と優華もいるからもっと幸せ」




舜……?


やだ、涙が出そう。




「ボクとゆうかも?」


「ん」




あたしといたら、二人きりになることはほとんどないし、まして二人で出かけるなんてもってのほか。


だから舜は、あたしと付き合っててほんとに幸せなのかなって思ってた。


なのに……


こうやって、あたしだけじゃなくて、蒼太や優華のことも一緒に考えてくれている。


ほんとに幸せだよ。


気が付いたら涙がホロリとこぼれていて……




「絢華?」


「舜が、またあったかくなることを、……言うから……」


「はは、俺のせい?」




コクンと頷いた。


舜は親指であたしの涙を拭いながら、……静かな声で慎吾くんに向かって口を開く。




「慎吾、やっぱおまえ帰れ。送っていくから」


「……わかったよ」
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