☆一番星☆
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翌朝、いつもより早く目が覚めた。


優太の前に座って手を合わせる。


優太……


お誕生日おめでとう。


生きていれば26才だね。


でもあたしの中の優太は、あの日からずっと変わらない22才のまま……


あたしの二才年上のはずなのに、いつの間にか優太の年を追い越して、今じゃあたしが優太の二才年上になっちゃったよ。


これからあたしが、何度も誕生日を迎えて年を重ねていくけれど、優太はいつまでも変わらない22才のままなんだね。


優太は夢の中で“俺はいつまでも絢華を愛してる。俺にはおまえだけだ”って言ってくれたけれど……


あたしが中年のおばちゃんになっても、シワシワのおばあちゃんになっても、変わらず好きでいてくれるのかな。
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