☆一番星☆
「絢華ちゃんは頑張ってるよ。俺で力になれることがあったら、何でも言ってくれな?」


「隼人さん、いつもありがとう」




隼人さんは、いつもこうやってあたしの心配をしてくれる。




「いや、……そういえば、今月さ、優華の誕生日じゃない?」


「うん、覚えてくれてるんだ?」


「まぁな。今年もパァーッとパーティーしちゃう?」


「ほんとに?優華は喜ぶと思うけど」


「じゃあ、決まりな」




そして、いつもこうやって子供達のことも気にかけてくれている。


もしあたしに、お兄ちゃんがいたら……


きっと、こんな感じなんだろうなぁ。




「そろそろ怒られそうだから戻るわ」


「うん」




厨房の方へ戻っていく隼人さんの背中に向かって、もう一度「ありがとう」と呟いた。




隼人さんは、優太が亡くなってから、蒼太と優華の誕生日には、毎回パーティーを開いてくれてる。


蒼太も優華も凄く喜んでるし、寂しい思いをさせなくてすんでるから、ほんとに嬉しい。
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