☆一番星☆
現実と夢
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七月半ばを過ぎ、暑くなってきたせいか、涼しさを求めて入ってくるお客さんが増えた。
そのせいで、ちょっぴり忙しい。
今入ってきたお客さんに、フォークやナイフを持っていくと……
「絢華さん、こんにちは」
「あ……」
この間の……
えっと……、名前……
「……佐伯くん、だっけ?」
「そうです!」
満面の笑みで応えた声に、ほっとひと安心。
名前を覚えるのが苦手なあたしにしては、上出来だ。
「何?舜、ようやく声かけたのか?」
佐伯くんの前に座っているお友達が、からかうような口調で口を開いた。
「はは、まぁな」
「絢華さん、もうすぐ三年になるんですよ。こいつが絢華さんに惚れてから」
「え」
予想外の一言に、目を見開く。
「余計なことを言うなよ」
お友達の言葉に苦笑する佐伯くんを見ながら、あたしの意識は違うところへ飛んでいく。
七月半ばを過ぎ、暑くなってきたせいか、涼しさを求めて入ってくるお客さんが増えた。
そのせいで、ちょっぴり忙しい。
今入ってきたお客さんに、フォークやナイフを持っていくと……
「絢華さん、こんにちは」
「あ……」
この間の……
えっと……、名前……
「……佐伯くん、だっけ?」
「そうです!」
満面の笑みで応えた声に、ほっとひと安心。
名前を覚えるのが苦手なあたしにしては、上出来だ。
「何?舜、ようやく声かけたのか?」
佐伯くんの前に座っているお友達が、からかうような口調で口を開いた。
「はは、まぁな」
「絢華さん、もうすぐ三年になるんですよ。こいつが絢華さんに惚れてから」
「え」
予想外の一言に、目を見開く。
「余計なことを言うなよ」
お友達の言葉に苦笑する佐伯くんを見ながら、あたしの意識は違うところへ飛んでいく。