☆一番星☆
「初めまして、藤本絢華と言います。それから、息子の蒼太と娘の優華です」


「「こんにちは」」



いつもより声は小さいけれど、頭を下げながらちゃんとあいさつをする二人に、ほっとした。



「やっぱり絢華ちゃんだ」


「えっ」



この場所で舜以外から名前を呼ばれるなんて……


その声の主に視線を移すと……


あ、えっと……



「誠(マコト)くん?」


「絢華、兄貴のこと知ってんの?」


「うん、高校の同級生。舜のお兄さんだったんだ」



まさか知ってる顔がいるなんて思わないから、凄くビックリした。


でも、少し緊張がとけた気がする。



「舜から絢華ちゃんのことを聞いて、もしかして……とは思ってたんだよな。絢華ちゃん、また綺麗になったな」


「えっ」


「兄貴、口説くな」


「はは」



誠くんは昔からこんな感じだったな。


女の子とこうやって気軽に話して、誰とでも仲良くなっていた。
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