☆一番星☆
凄くモテていたのに、彼女はいなくて“バスケが恋人だ”なんて寒いことを言っていた。


そういえば、よく見ると舜と似てる。



「絢華さん、ここに座って」



お母さんに言われた場所に、蒼太、優華と一緒に座った。


少し遅れて、舜もあたしの隣に座った。



「父さん、母さん。……絢華とは、今真剣に付き合ってる。いずれ、結婚も考えてる。絢華にはまだOKもらってねぇけど」


「絢華さん、舜から少し聞いてるけど、その子達のお父さんは事故で亡くなったとか」


「はい、もうすぐ四年になります」



横で聞いていた誠くんが口を挟んできた。



「優太さんだろ?」


「えっ」


「俺、葬式行ったんだ」



あっ、そうだ。


誠くんはバスケ部で、一年だけ優太とプレーしたんだった。
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