☆一番星☆
「須藤ちゃん、無理するなよ」


「困ったことあったらいつでも声かけてな?」


「いつでも助けに行くからな」


「須藤ちゃんも、仲間だからな」



あちこちからそんな声が飛んできて、さらに涙が止まらなくなった。



「うん、……ありがと」



かけてくれた言葉に心が温かくなる。


ふと思ったけれど……


どうしよう……


こんな顔のまま、お店の中も歩けないし、外にも出れない。



その時、お座敷の戸が開いて……



「あっ、しゅんにいちゃん!」



えっ…


蒼太が舜のもとに走っていった。



「須藤ちゃん、誰?」


「あ、今、お付き合いしてる人」



みんな、固まってる。


引いたかな。


優太が亡くなって、まだ四年なのに……って思ってるかな。



「だから、須藤ちゃん、前に進めるようになったんだな」


「太一さん」
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