☆一番星☆
そのあとすぐに呼ばれて、舜は先に教会へ、あたしは教会の控え室へ入った。


普通なら父親と歩くバージンロード。


でもあたしに父親はいない。


だから蒼太と一緒に歩くことにした。優華には、ウェディングドレスの裾を持ってもらうことになっていた。


優太が亡くなってから、ずっと蒼太と優華との三人で歩んできたから。


最後に三人で歩きたいって思った。



式が始まってバージンロードを歩きながら、あたしの脳内に浮かんでくるのは優太と過ごしていた日々、そして蒼太と優華との三人で過ごしてきた日々。


楽しかった思い出と辛かった日々が走馬灯のように脳内を駆け巡る。


それでも真っ直ぐ前を見据えて、少しずつ近づいてくる舜を見ていたら、胸が熱くなって目尻から涙がこぼれた。


これからは舜と一緒に歩んでいくんだ。


そう思うと、やっぱり涙が溢れてくる。


今始まったばかりなのに。


でもやっぱり幸せすぎて涙が出る。


舜の横に並んだ時には、すでに両頬が涙で濡れてしまっていた。


お互いに愛を誓って……


指輪の交換をして……


誓いのキスをして……


終始幸せすぎて、涙が止まらなかった。
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