☆一番星☆
ついこの間、店長が嬉しそうに話してた。


そんな店長を見ていたら、蒼太がお腹に宿った時のことを思い出した。



優太もこんなふうに、満面の笑みでガッツポーズをしながら喜んでたなぁ……とか


まだ5ミリの小さい小さい赤ちゃんなのに、『男だった?女だった?』なんて聞いてきたなぁ……とか


心配のあまり、『明日から仕事を辞めて家にいろ』って言いだしてきたなぁ……とか


その場で泣いて、店長を困らせちゃったんだよね。




「絢華さん、ごめんね。誠司(セイジ)さんが絢華さんの気持ちも考えないで。……ほんとに空気読めないんだから」


「伶奈ちゃん、それは違うよ。自分の子供ができたら、ほんとに嬉しいものだし、みんなに聞いてもらいたいって思うもん。店長は心から嬉しかったんだよ」
< 36 / 363 >

この作品をシェア

pagetop