☆一番星☆
優太が夏に引退してから、春卒業するまでは、ほんとに見ているだけだった。


卒業式が終わってから、後悔はしたくなかったから、想いを伝えるだけ伝えようと、優太を探した。


見つけた時はちょうど、女の子からの告白を受けている時で、校舎の影から終わるのを待っていた。




でも……


優太からはあたしの姿が丸見えだったらしく、あたしが話し掛ける前に声をかけてくれた。




『絢華ちゃん?』


『優太先輩!』




まさか声をかけてくれるなんて思いもしなくて……


ドキンッ――と心臓が跳ねた。




『覗いてただろ?』


『ち、違います!待ってただけです!』


『俺のこと待っててくれたの?』


『はい。……あたし、優太先輩のこと好きです。高校に行っても、バスケ頑張ってください!それじゃ……』




伝えたい想いだけを伝え、そのまま身をひるがえした時、優太に腕をつかまれた。
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