☆一番星☆
一年に数えるほどしか会えないのに、優華も紗羽には凄く懐いてる。




「あれ、おにいちゃんはだあれ?」




蒼太が首を傾げながら、蓮くんを見てる。




「お兄ちゃんは紗羽の恋人で、蓮くんっていうんだよ」


「えっ」




蒼太はちょっぴりショック顔。


そして、目に涙を溜めながらポツリと言葉を発する。




「さわちゃんは、ボクとけっこんするんでしょ?」


「ふふ、蒼太が結婚できるくらい大きくなって、紗羽ちゃんが結婚してなかったら、その時は蒼太のお嫁さんにしてね」


「うん!」




紗羽がうまいこと言ってくれたけれど……


蒼太が結婚できる年、18才になったら、……あたし達はもう37才。


きっと、結婚相手にはならないな。
< 92 / 363 >

この作品をシェア

pagetop